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康司の遠征日誌

Koji's Expedition Journal

これは 第1回目の 康司の遠征日誌の投稿になります。他の記事はホームページからご覧いただけます。康司の遠征日誌をクリックしてください。Japanese.JapantoKorea.asia では 康司の遠征についての全ての記事がご覧いただけます。

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先日の日本~韓国釜山へのシーカヤック遠征の記録をブログでも少しづつアップしていこうと思います。日記を立ち上げながらの記録を目的とした文章で少し読みにくいかもしれませんが、もし宜しければお付き合いください。楽しんでいただけると幸いです。

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2013年の6月の事だっただろうか。山口県の平生町沖に浮かぶ佐合島で子供達と一緒にシーカヤックを楽しんでいる最中だった。防水ケースに入れていた携帯電話が突然なり始めた。
濡れた手で電話を取ると、なにやら早口の英語でしゃべっている男の声が聞こえる。
「カヤックを学びたい。教えてくれるだろうか?」
そういった趣旨を喋っていることは分かったが、早口すぎて事の詳細は分からない。とにかく強い意志は感じたのでとにかく直接会った話したいということだけは伝えた。

翌週末、約束通り彼はやってきた。アイフォンで検索した地図では辿りつけなかったらしく近所の郵便局まで来ているのだという。迎えにゆくと坊主頭の白人の男が立っていた。
「My name is Mike. I’m American…Oh!You’re like a California man! (僕の名前はマイク。アメリカ人だ。ワォ!あなたはカルフォルニアの人間のようだ)」
と彼は握手を求めてきた。
カルフォルニアの人間とはどういった人間なのだと聞くと陽気でいつもハッピーな人間なのだと彼は答えた。
ショップまで案内し、椅子に腰を掛けるとマイクは堰をきったようにしゃべり始めた。
来日して英語教師をしていること、始めて角島に行ったときの海の美しさ、しかし浜に押し寄せる無数の漂着ゴミに落胆したこと。仲間と始めたビーチクリーンのその楽しさとそして難しさ。漂着ゴミで創るアート作品のこと。
そして彼は言った。
「韓国までシーカヤックで渡りたい。手漕ぎのカヤックで韓国に渡ればきっと人は注目してくれる。漂着ゴミは日本だけの問題ではない。国を越えてアクションを起こすことでみんなの意識を変えたいんだ。行けるだろうか?」
さっきまでの陽気なアメリカ人の様相とは打って変わって大真面目な顔でそういった。
「シーカヤックの経験は?」
「全くない。」
しかし冗談で言っているのだけではないことはよく分かった。僕自身も韓国へシーカヤック渡った経験はない。しかし以前に韓国へのシーカヤック遠征が何度か行われたことだけは知っていた。
「可能だ。行けると思う。ただ今すぐには無謀だ。トレーニングが必要だろう。しっかりとした練習をすれば来年の夏に行ける可能性はあるだろう。」
僕はそう答えた。
みるみるうちにマイクの顔がパアッと晴れていくのがよく分かった。
「本当か!?今までだれも行けるとは言ってくれなかった。お前はクレイジーだ。行けば死んでしまうと誰も取り合ってくれなかった。今日はグレートな日だ。僕の夢が叶う日になったぞ!」
マイクは椅子の上で飛び跳ねカウンターをたたきながら喜んだ。

まずはシーカヤックとはどんな移動の道具なのかを知る必要がある。
シーカヤックスクールの予約を入れたのちにマイクは喜び勇んで電車に乗って山口市に帰っていった。

 

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